バイザグラス参加店リストでローダイワイン取り扱い店舗を絞り込むと、北は北海道から南は鹿児島まで、30店舗以上が出てきます。
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「ローダイ?聞いたことない」・・・と、やや引き気味のあなた。日本全国でこんなにローダイのワインが飲めるんです。そして、知らないうちに口にしているかもしれません。ラベルのどこかに「LODI」と書かれていたとして、気づくのはカリフォルニアワインに詳しい人だけでしょうから。

実はこのローダイ、米国最大のワイン産地です。サンフランシスコから東に車で約1時間半。広大な三角州に広がる農地では良質なブドウを比較的容易に栽培できます。そのことから、大量生産=面白みのないワインと見られがちでした。

でも最近は、ワイン通も熱い視線を注ぐ隠れたトレンディスポットなのです。ブランド価値の上昇に比例して、土地代も人件費も高くなったワイン銘醸地に比べ、ここでは若い醸造家が新しいことにチャレンジしやすい。だから、「えっ、カリフォルニアにこの品種?」というサプライズが潜んでいます。もちろん、この地に古くから植えられている樹齢百年超のジンファンデルの畑も健在。このギャップ感がたまらない魅力です。バイザグラスで、まだ試したことのないユニークなワインにトライ! 知られざるローダイを探検してみましょう。

詳しくは、各画像のキャプションをご覧ください。

ローダイでは100種類以上ものブドウ品種が栽培されています。ワイナリーに原料を供給するブドウ栽培専業の農家もあれば、その農家がのちにワインづくりを始めて自社のブランドを持つことも。樹齢100年を超える歴史的な畑からのワインも、近年植えられたニッチな品種のワインも、手の届く価格で飲めるのが魅力です。
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1920年代植樹の古木があるレジェンド畑からのジンファンデル。醸造家とソムリエの新進気鋭の2人が2012 年に設立したブランドで、このワインは土着酵母を使い旧樽で発酵。女神とグリズリーが杯を交わすレトロな絵は1883 年に描かれたもの。
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グルナッシュ・ブランは、グルナッシュの突然変異。原産国のスペインや南フランスで多く栽培され、他の品種とブレンドされることが殆どなのは、軽やかで特徴のない味わいだから。これがローダイで育つと、フレッシュな酸がイキイキ、かぐわしいフレーバーのエキサイティングなワインに。
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ギリシャ原産のアリアニコは、南イタリアで多く栽培されている品種。温暖で乾燥した気候でよく育つので、カリフォルニアは適地。でも、栽培されているのはパソ・ロブレスと、ここローダイのみというレアな存在。
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ジンファンデルとのプレンドに使われることが多く、1970年代にやっと単一品種のワインにされるようになったプティ・シラー。カリフォルニアで唯一、この品種を専業とするワイナリーがローダイに。標高の高い場所に植えたブドウで造ったものはアロマティックで軽やか。渋みとコクのある逞しいワインの品種というイメージを覆す変わり種。
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文・写真: 近藤さをり