カリフォルニアワインは、色もいろいろあって楽しいんです。赤、白、ロゼ、オレンジという4色のカラーバリエーションで、色が違えば味も違うんですよ。
お出かけ着を選ぶときのように、その日の気分やお天気、シチュエーションにあわせて選びましょう。

爽やかな気分なら、酸味がシャキシャキで軽やかな白ワインを。しっとりと夜を過ごすなら、渋味がしっかりある大人なの赤ワインを。浮かれて騒ぎたいときは、気持ちが浮き立つピンク色をしたロゼワインを。アウトドア飲みにはロゼが鉄板です。オレンジは…渋くてちょっと変わった味の変化球なので、複雑な気分のときに。あ、中華料理にはオレンジがいいですね。
赤とロゼワインは、果皮が青黒い色をした「黒ブドウ」が原料。巨峰みたいな色のブドウです。一方、白とオレンジワインは、果皮が黄緑色をした「白ブドウ」が原料。マスカットみたいな色のブドウです。赤やロゼワインのあの色は、黒ブドウの皮の色なんです。

もうひとつ知っておいてほしいのが、赤とオレンジは、ブドウをワインに変えるアルコール発酵のときに皮を使うので、そこから色素と一緒に渋味がにじみでてくるのですが(なので色が濃く、渋い)、白とロゼは果汁しか使わないので、色が淡く渋くないということ。
ワインのカラーバリエーションは、「原料ブドウの色×発酵時に皮を使うかどうか」で決まり、それがカラーを変え、味を変えるのでした。今回は、ちょっとしたお勉強でしたね!

●文:立花峰夫