ピノ・ノワールといえばブルゴーニュが名産地ですが、今、カリフォルニア産が注目を集めています。栽培面積も、赤ワイン品種ではカベルネ・ソーヴィニヨンに次いで堂々の第2位を誇ります。
2005年に上映されたカリフォルニアのワイナリーが舞台のサイドウェイ(原題Sideways、現地封切2004年)を存知でしょうか?
主人公の男性がピノ・ノワールのウンチクを語るシーンが印象的でした。「ピノ・ノワールはテロワールが明確に出る。栽培も醸造も難しい。でも気難しくてわがままなピノを上手くワインにできたら他のどんなワインも太刀打ちできない」
その当時のカリフォルニアのピノ・ノワールは、アルコール度数も高く果実味豊かでちょっと重めのイメージではあったのですが…
あれから10年以上の年月が経ち、最近、カリフォルニアのカリスマ生産者達のピノ・ノワールを続けて飲む機会をいただき、そのエレガントさに感動。
優雅さの中に凛とした骨格もあるこのワインには、しっかりと味わえる牛肉の赤ワイン煮を合わせました。ブルゴーニュ地方の名物料理で、現地ではブフ・ブルギニオンと呼ばれています。赤ワイン(ピノ・ノワール)を、ほぼ1本使ってじっくり煮込みました。付け合わせのベーコン、小玉ねぎ、マッシュルーム、ブロッコリーがワインとのペアリングの幅を広げてくれます。
軽めのものから重めのものまで、様々なスタイルのピノ・ノワールが味わえるのも、カリフォルニアならでは! 是非、ご自身の好きなスタイルのピノ・ノワールを見つけて、料理と一緒に楽しんでみてください。
●文・写真:山本侑貴子